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映画と日常

大みそか企画その1:戦国武将と今年の邦画三大ヒット作

CATEGORY映画全般
トガジンです。

本日は二本アップします。

この戦国武将ネタは当初は後日用にと考えていたのですが、よく考えたら今年の映画の話ですから今年のうちにアップしないとダメだと思い至りました。

除夜の鐘が鳴る頃、もう一本『2016年のベスト10』もアップします。
よろしければご覧になってください。

【今年の邦画ヒット作と戦国武将】

今年は邦画が大豊作でした。
そのうち『シン・ゴジラ』『君の名は。』『この世界の片隅に』といった大ヒット作には共通点があることに気が付きました。
それは、いずれの作品も災害や戦争といった避けがたい厄災をモチーフにして作られているということです。

シン・ゴジラ』は「怪獣」。
君の名は。』は「彗星落下」。
この世界の片隅に』は「戦争」。

作品によってそれぞれの厄災への対処スタンスが違うのは当然のことであります。
私は、それらがあの3人の戦国武将にまつわる俳句になぞらえることが出来るのに気付きました。
その俳句とは、かの有名な「ホトトギス」の句です。


まずは豊臣秀吉。
武将 豊臣秀吉

「鳴かぬなら 鳴かせてみよう ホトトギス」

目的を達するためにあらゆる努力を惜しまないポジティブ志向の句です。
これに相当する作品は・・・
sin-gozira.jpg
シン・ゴジラ』の巨大不明生物特設災害対策本部(巨災対)が、政府が壊滅状態になり他国の干渉を受けてもなお「ヤシオリ作戦」をあきらめずに遂行したこととシンクロしてるように思います。


続いては徳川家康。
武将 徳川家康

「鳴かぬなら 鳴くまで待とう ホトトギス」

対象に寄り添って事態の解決を待つ、あるいはうながす忍耐強さを表す句です。
この句に近い作品は・・・
この世界の片隅に0(1)
この世界の片隅に』のすずさんは、戦時中の食糧難にあっても全くめげることなく知恵と工夫とそのおおらかな性格でなんとかしてしまいます。
「鳴かせてみよう」の句にも通じますが、彼女には戦争状態そのものをどうにかしようという気はありません。
逆境を当たり前のものとして受け入れて努力していくのです。

そして最後に織田信長。
武将 織田信長

「鳴かぬなら 殺してしまえ ホトトギス」

思い通りにならないものは亡きものにしてしまえという短絡的で自分に都合の良い考え方です。
これにピッタリ合う作品は・・・
君の名は。ポスター前向き
君の名は。』では、未来の出来事を知っている主人公の立場を利用して歴史を変えてしまいました。
彗星落下こそ避けられませんでしたが、あの大災害による人的被害は「無かったこと」にしています。
都合の悪い歴史を抹消したわけですね。

厄災に対して、敢然と立ち向かっていく姿を描いた作品
厄災を当たり前にそこにあるものとして受け入れて日々努力する作品。
厄災なんか無かったことにしてしまえという作品。

現在、私たちが必要とするものを描いた作品はどれなのでしょうね。


最後は説教クサくなってごめんなさい。
お付き合いいただきありがとうございました。
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